「虫歯、歯周病の予防大国」スウェーデン

虫歯・歯周病予防大国と言われるスウェーデン。日本と比べると歯周病の患者数は4分の1、小児の虫歯は10分の1ほどしかないそうです。これは「虫歯は予防するもの」と言う意識の差と言えると思います。 スウェーデンでは国民の健康のため、1970年代から「むし歯、歯周病の予防」のための歯科受診を義務付け、20歳未満は虫歯の検査・治療を無料にするなど国をあげたさまざまな取組が行われてきました。そしてその成果が「 虫歯・歯周病予防大国スウェーデン」へとつながるのです。 一方日本では「歯は歳と共にもろくなる」という考えが一般的で、 老化現象で歯を失ってしまうのはやむを得ないと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし「むし歯、歯周病予防」にきちんと取り組むことで、歳をとっても歯が残せることをスウェーデン政府の取り組みが証明しています。 歯の健康は生活の質、自分の体の健康にかかわってきます。歯のケアについて、意識を高く持って歯を健康に保ちましょう。

プラークはコントロールできる

先月からの続きです。 プラークコントロールは口内を清潔に保つためにとても重要です。その方法をいくつかご紹介します。 1つ目は”正しい歯磨きの方法”を学びましょう。自分の磨きのクセを知ることはとても大切です。クセを知り正しい磨き方法を知ることで、磨き残しを防ぐことができます。 2つ目は”間食や食事のコントロール”です。糖分が高く粘り気の強い”キャラメル”や”チョコレート”などは、歯磨きでは落としにくくプラーク化しやすいです。このような間食はできるだけ少なくしたいですね。 繊維質の食物はプラークの発生を抑制し、歯を磨いてくれる効果があるので、食事の最後にいただくなど、順番にも気をつけてみましょう。 プラークをコントロールすることで、むし歯や歯周病を防ぐだけでなく、毎日の歯磨きが容易になってきます。毎日の積み重ねで清潔な口内を保ちましょう。 歯科医院でクリーニングを行うとより効果的です。磨き残しや自分の歯磨きのクセが気になる方は、正しい歯磨き方法を指導しておりますので、お気軽にご相談ください。

プラークをより効果的になくす方法

先月からの続きです。 プラークの原因となる細菌は、口内に存在しているので完全に殺菌することは残念ながらできません。 少しでもプラークをなくすにはどうすれば良いのでしょうか。 まずは毎日しっかりと歯磨きをして、プラークが付かない状態を保ちましょう。 そして、磨きにくい場所は歯間ブラシやデンタルフロス、洗口剤を上手に使用し、しっかりと除去しましょう。 歯間ブラシは歯磨きと併用することで、9割以上の歯垢除去できるという結果が出ているそうです。サイズもSSSからLサイズと豊富ですが、サイズが合わないものを使用すると歯茎を傷つけてしますので、まずは小さいサイズから試してみてください。 デンタルフロスも歯垢除去率が約8割と高めです。歯科医の多くがデンタルフロスを使用しているのも納得ですね。 歯間ブラシとデンタルフロス、どちらが向いているか気になる方はご相談ください。 次回は「プラークはコントロールできる」です。

「食べかす」と「プラーク(歯垢)」の違い。歯石とは?

CMでもよく耳にする「プラーク」。食べかすとプラークの違いをご存知ですか? 「食べかす」は口の中に残った飲食物の欠片ですね。口をすすげば落とすことができます。「プラーク」とは細菌の塊のようなものです。プラーク1mgに1億個以上の細菌が存在してるとか……。プラークは歯の表面の付着物(唾液と食べカスが混じりあったもの)を栄養源として増殖します。色は白色や黄白色で、ネバネバしています。 ほとんどは唾液や飲み物で落とすことができますが、唾液の流れの悪い所では細菌が大繁殖し、徐々にプラーク化してしまいます。これが虫歯や歯周病の原因となります。 そして、プラークを放置していると次は歯石になります。歯石はプラークが唾液のミネラルなどと結合して固くなったもので、歯石は歯磨きでは除去できません。 食べかすやプラークを溜めないことがとても大切です。歯石の除去は専用の器具が必要です。気になる方はご相談ください。 来月は「より効果的にプラークをなくす方法」です。

知覚過敏

冷たい物や、甘い物、また風にあたった時などに歯の痛みを感じることはありませんか?思い当たるその痛みは「知覚過敏」です。 主な原因は、歯ぐきが下がってきたり、歯が欠けたりすることで、正常ならエナメル質で覆われている象牙質がむき出しになってしまうこと。その象牙質が刺激を受けると神経に伝わり、瞬間的に痛みを感じます。 また、象牙質はとても柔らかい組織なので、歯磨きの摩擦で削れてしまい、症状が進行してしまいます。 知覚過敏を発症しても、正しい口腔ケアと食生活を少し変えるだけで予防できることもあります。 冷たいものがおいしい季節、歯の違和感を感じる方はご相談ください。

歯並びについて

永久歯が生え揃うと歯並びはもう変わらない、と思っていませんか?実は、大人になっても歯は動き、年々歯並びは変わっています。 その主な原因には、抜歯によりできたスペースに歯が動く、歯ぎしりなどの強い力が加わる、歯周病が原因で歯槽骨が溶け歯にずれが生じる、などが考えられまする。 また、歯は何もしなくても自然に前へ移動する生理的な習性もありますので、歯の健康を気遣っている人でも安心はできません。 歯並びの違和感、不具合を放置してしまうと、歯のトラブル以外にも、肩こりや頭痛などの病気を招きかねません。 大切な歯並び。 気になる方、ご心配な方はお気軽にご相談ください。

「そしゃく」の大切さ

かつての日本の食卓では「ゆっくり、よく噛んでたべなさい」としつけられたものですが、今の時代、平均朝食時間は3分と言われています。これは、朝食を軟らかい食べ物を飲み込むようなもので済ませ、食事に時間をかけない人が増えてきている現われです。 正しい咀嚼を繰り返すことは、肥満や糖尿病の予防、子どもの脳の発達促進、老人には痴ほう症の予防につながるなど、 全身の健康維持に大きな効果があると言われています。 さらに最近の研究では、発がん性物質の抑制、視力低下の防止、骨粗しょう症の予防などにも効果があることがわかってきました。 「よく噛んで食べる」これだけで健康な身体づくりにつながります。 意識してよく噛み、健康長寿をめざしましょう!

年齢別、ブラッシングの目的

毎日している歯のブラッシング。0から15歳ごろまでは、「むし歯の予防」が主な目的です。小さなかわいい乳歯にはコンパクトで安全な乳幼児用の歯ブラシを、永久歯に生え変わり始めたら、幼児用の歯ブラシは卒業です。不揃いになっている歯でも磨きやすいように、子供用歯ブラシを使いましょう。永久歯が生え揃ったら、大人用の歯ブラシの小さめの物をお勧めします。 16歳から30歳ごろは、「歯と歯茎の健康維持」がブラッシングの目的になります。むし歯予防に加えてと歯肉炎予防もしっかりとしましょう。30歳以上は「歯周病の予防」。さまざまな口腔内に対応した歯ブラシが販売されていますので、自分に合った歯ブラシを使いましょう。適切な歯ブラシを選んでいても、毛先が広がってしまっているようでは汚れをきれいに取り除くことができません。取り換え時期にも注意してください。 自分の歯でいつまでもおいしく食事ができるよう、セルフブラッシングと定期的な健診・クリーニングをお勧めします。

理想的な口の中

成人の歯は上下で合計28本。親知らずを含めると合計32本です。 
どの歯も歯ぐきも健康で、噛み合わせや、上下の歯を合わせたときの前歯の状態、歯並びが良いのが理想的です。 健康は口の中から始まると言われますが、 歯は1本1本に血管や神経が通った立派な「臓器」です。 毎日の丁寧な歯みがきと定期検診で、大切な歯を守りましょう。

朝の歯みがき、起きてすぐを習慣に

夜寝る前に歯をよくみがいたら、朝はきれいな口の中と思いがちですが、実際にはそうではありません。
寝ている間、細菌の量はすごい勢いで増加するといわれています。朝ごはんの後の歯みがきでは食べ物と一緒に細菌は体の中に入ってしまいます。
「食後の歯みがき」に加えて起床直後にも歯をみがくということを習慣にできると良いですね。