口腔外科の治療例
口腔外科事例【舌下面粘液のう胞(Blandin-Nuhnのう胞)】No.K-01
治療前
治療後
1週間後 抜糸時
治療内容
舌先のふくらみの精査のため来院された患者さまです。 前舌腺(Blandin-Nuhn腺)由来の粘液のう胞と診断しました。 治療は舌尖部の小唾液腺を含めて切除しました。 病理検査で粘液のう胞との結果でした。
口腔外科事例【右下唇粘液のう胞】No.K-02
治療前
治療2週間後
治療内容
1ヶ月前から右下唇に腫瘤を自覚して来院された患者さまです。 粘液のう胞との診断で周囲の小唾液腺を含む切除を行いました。 病理検査で粘液のう胞との報告でした。
口腔外科事例【右下唇粘液のう胞】No.K-03
治療前
治療後
1週間後 抜糸時
治療内容
右下くちびるの腫瘤の治療のため、来院されました。 粘液のう胞(小唾液腺の導管部が破たんして、組織内に唾液をためる袋を作ったもの)と思われました。
治療は粘膜下の小唾液腺を含む切除を行いました。病理検査で粘液のう胞との結果でした。 術後、傷あとも目立たず、順調に治癒しています。
口腔外科事例【唾石症】No.K-04
治療前
治療前レントゲン写真
摘出した唾石
治療内容
右下の舌の付け根が腫れていると来院。 腫れている場所は舌下小丘(顎の下の唾液腺からの唾液の出口)付近でした。同部を切開して、唾石を摘出しました。さらに深部にも唾石が存在しましたが、摘出困難であったため、経過観察としました。
口腔外科事例【上皮真珠】No.K-05
上皮真珠(経過観察)
治療内容
2歳女児右上CB間、右下CB間の白いできものに両親が気付いて、精査希望で来院されました。 上皮真珠(乳児の歯肉にみられる小さい真珠様の塊)と診断しました。経過観察としております。
口腔外科事例【歯根のう胞(右上2)】No.K-06
治療前
治療前レントゲン写真
治療後
抜糸後
治療内容
根の先に大きな病巣があり、歯の根の先を含めて除去する外科的治療(歯根端切除術)を希望されました。術後再発もなく、経過良好です。
口腔外科事例【上顎正中過剰埋伏歯】No.K-07
治療前
治療後
抜糸後
治療前CT
治療内容
上顎正中過剰埋伏歯の相談で来院された患者さまです。 CT撮影したところ、過剰埋伏歯は歯列の表側に存在していました。 歯肉に小さい切開を加えて、抜歯しました。
口腔外科事例【上顎正中過剰歯】No.K-08
治療前
治療前レントゲン写真
抜歯後 過剰歯
治療内容
上顎の真ん中の歯の間に歯が生えてきたと来院されました。 過剰歯と診断し、抜歯しました。
口腔外科事例【歯牙移植(左上8→左下7)】No.K-09
治療前
治療後
歯冠修復後の口腔内写真
治療内容
左下7に左上8を移植してほしいとの希望で来院された患者さまです。 保存困難な左下7を抜歯して、同部に左上8を移植しました。
4週間固定を行ったのちに、根管治療を行い、歯の頭の部分を銀歯で被せました。移植歯は生着し、良好に機能しています。
口腔外科事例【歯の移植(右上8→左下7部へ)】No.K-10
治療前
治療後
3年経過後
治療内容
保存困難な左下7を抜歯し、右上8(親知らず)を同部に移植しました。4週固定後、生着を確認しました。現在、術後3年を経過し、良好に機能しています。
口腔外科事例【歯の移植(右上8→右上7部へ)】No.K-11
治療前
治療直後
治療4週間後
治療前レントゲン写真
治療4週後レントゲン写真
治療内容
保存困難な右上7を抜歯し、後方の右上8(親知らず)を 同部に移植しました。糸で4週間固定後、生着を確認しました。
口腔外科事例【右頬粘膜腫瘍】No.K-12
治療前
治療後
10日後 抜糸時
治療内容
右頬粘膜に2箇所の柔らかい腫瘤がみられ、切除を希望された患者さまです。 前後方向に紡錘形に粘膜を切開して、病変を切除しました。
病理検査は線維性ポリープ(線維の増生を主体とした良性のできもの)との結果でした。術後、傷跡も目立たず、良好に経過しています。
口腔外科事例【左舌側縁部乳頭腫】No.K-13
治療前
術後
2週間後
治療内容
左舌のわきに15×10㎜の白色の腫瘤を自覚して来院されました。 左下第2大臼歯の被せものが不適合で長期間に粘膜を刺激したため、できたものと思われました。
被せものの調整を行うも、改善しないため、切除を行いました。 病理検査では乳頭腫(粘膜の表層の組織が増殖してできる良性の腫瘍)との結果でした。 術後は傷あともなく順調に経過しています。
口腔外科事例【右舌良性腫瘍】No.K-14
治療前
切除後
1週間後抜糸時
治療内容
3か月前より、右舌の表側にできもの(右舌の表面に3×2㎜の腫瘤)ができたと来院されました。相談の上で切除を行いました。
線維性エプーリス(線維の増生を主体とする良性の腫瘤)との病理結果でした。
口腔外科事例【右下8部エプーリス】No.K-15
治療前
治療2週間後
治療内容
右下親知らずの頬側に腫瘤があり、気になるとのこと。エプーリス(歯頚部にできる良性の腫瘤)と診断し、切除しました。
線維腫(コラーゲン線維の増生を特徴とする良性腫瘍)との病理報告でした。切除後の歯肉の形は元に戻っており、再発なく経過しています。
口腔外科事例【右下7埋伏歯抜歯】No.K-16
治療前
治療後
治療1週間後
治療内容
右下8、6間に右下7が埋伏しています。右下7の歯冠(歯の頭の部分)は口腔内にわずかに露出しており、今後右下7の歯冠と右下6との間に汚れがたまり、虫歯や歯周病を誘発すると予想されました。
右下7を抜歯し、骨形成のため、PRPとβ-TCPを抜歯部に填入しました。術後1週間、抜糸を行いました。経度のはれは出たようですが、傷口の閉鎖は順調です。障害物であった右下7が除去されたため、今後は右下6の根は奥の方向に、右下8の根は手前の方向に移動してゆくものと考えて、経過観察としました。
口腔外科事例【右下7開窓療法】No.K-17
治療前
治療3ヶ月後
治療1年2ヶ月後
治療内容
10代男性。レントゲン写真で右下親知らずによる右下7の萌出障害が認められました。親知らずの抜歯と右下7の開窓療法(潜っている歯の頭の周囲の骨、粘膜などを除去して歯が生えやすくなるようにする手術)を行いました。
智歯抜歯後1年2ヶ月、右下7は隣の右下6とほぼ同じ高さまで萌出してきました。
口腔外科事例【歯牙移植】No.K-18
治療前
歯冠修復後
治療4週間後
治療内容
他院で左下7を保存困難と診断され、右下8(親知らず)を同部に移植してほしいと、当院に来院されました。左下7抜歯を行い、右下8を同時に移植したところ、抜歯窩(歯を抜いてできた穴)の形状が似ていたため、きれいに移植できました。移植した歯の頭部が少し長かったため、上部を削って、調整しました。
4週間固定して、移植歯が生着したため、神経を抜いて、金属をかぶせました。
口腔外科事例【歯肉腫瘍】No.K-19
治療前
治療1日後
治療内容
上顎前歯の腫れを主訴に来院されました。腫れた場所を切開して、膿を出し、持続的に排膿するようにガーゼドレーンを挿入しました。術後1日後、十分に排膿して腫れが引きました。
口腔外科事例【上唇小帯過長症】No.K-20
治療前
治療直後
治療1週間後
治療内容
上顎前歯の離開を相談に来院されました。上唇小帯が長く、前歯の間に入り込んで歯の離開の原因となっていました。このため、上唇小帯をメスで切離して上方に引き上げました。
術後1週間して、抜糸を行いました。上唇小帯は上方に引き上げられ、自然な形態となりました。後方の歯列の萌出に伴って、前歯の隙間が閉じてくる可能性が高いため、このまま様子を見ることになりました。
口腔外科事例【歯の移植】No.K-21
術前
経過
術後
治療内容
左上の割れている歯を抜歯後、右上の親知らずを抜いた所に移植。おさまりのいい方向に入れて糸とプラスチックで固定しました。 約1ヵ月後には移植した歯が周囲の骨に生着したため固定していたプラスチックを除去。噛んでも痛みはなく安定しています。
口腔外科事例【舌小帯短縮症】No.K-22
術前
術直後1
術直後2
治療内容
舌の裏側にある舌小帯が舌の先端に近いところについて舌全体が動きにくく突っ張っていると当院へ来院。舌小帯を延長する手術をおこないました。術後は舌を十分持ち上げることが可能になり、顎の先の方向に舌を伸ばすことが可能になりました。
口腔外科事例【下口唇粘液のう胞】No.K-23
術前
術後
治療内容
左下唇に直径6mm大の水疱様の腫瘤ができたと当医院に来院。病変を紡錘形に切り取って縫合しました。術後1週間で傷は綺麗に治りすっきりとしました。
口腔外科事例【左頬部の化膿性炎症】No.K-24
術前
チューブ挿入
術翌日
治療内容
左頬部の腫れを訴えて来院。化膿性炎症だったため、口腔内を切開してチューブを挿入し膿を排出しました。翌日には、顔の腫れが引いてきました。
口腔外科事例【右頬部の化膿性炎症】No.K-25
術前
チューブ挿入
術翌日
治療内容
右頬部の強い腫れと熱感があり来院。口腔内は右下6の頬側に強い腫れがあり、膿のたまっているのが触れました。抗生剤の点滴をおこない、口腔内を切開して排膿用チューブで膿を排出。術翌日に頬部の腫れもひき、痛みも著しく軽快しました。
口腔外科事例【歯の移植(左下8→左下7)】No.K-26
治療前
治療直後
治療1ヵ月後
治療前レントゲン写真
治療後レントゲン写真
治療内容
残すのが難しい左下7を抜歯後、後方の親知らずを同部に移植。移植した親知らずは、いい位置関係に固定できました。
根管充填を行い、入口を合成樹脂で閉鎖。歯の骨植は良好で安定しました。
口腔外科事例【唾石症(深部)】No.K-27
治療前
治療直後
摘出物
治療内容
右顎下腺の腺体内と導管の移行部に唾石(10mm)を認めました。患者さまと相談の上で唾石の摘出術を行いました。唾石は3つの大きな塊に分かれて摘出できました(右下の親知らずは別日に抜歯済みです)。唾液の排出が良好になりました。
口腔外科事例【右舌側縁部 乳頭腫】No.K-28
治療前
術後(切除術3週後
治療内容
60代女性
右舌側縁部の白色病変を訴えて来院されました。相談の上で腫瘍切除術を行いました。
病理検査でPapilloma(乳頭腫)との結果でした。再発もなく、経過観察中です。