暑い夏は口腔内も水分不足に!

強い日差しの中、セミの声とともに真夏の暑さを感じますね。風鈴の音色に涼を感じても、やはり汗はとまりません。
汗をたくさんかくこの季節は、口臭がきつくなったり、むし歯や歯周病の進行が進む傾向があります。それは体内の水分量が減ることで、唾液の分泌も少なくなるからです。
唾液は口腔内の洗浄や、殺菌する役目もあるため、唾液の分泌が減少すると食べかすや細菌が洗浄されなくなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまうのです。
唾液を分泌させるには、ガムを噛んだり唾液腺マッサージなどすると、唾液腺を刺激し唾液を分泌させることができます。それでも、唾液だけではむし歯や歯周病の進行を止めたり、口腔内の症状を改善することはできません。

健やかな口内環境の維持には、定期的に歯科検診を受けることが大切です。まとまった休みのある方や学生の方は、休みを利用してぜひお越しください。

歯の生活習慣病とは?

7月に入り、気温も上がってきましたね。熱中症の危険度も高くなっています。体の中から冷やしてくれる冷たいものを口にする機会が増えるこの季節、歯にとってはとても危険な季節なのです。

 

シュワっとする飲み物、熱中症対策にもなるスポーツドリンク、さっぱりいただけるお酢の食べ物の性質は酸性です。この酸によって、むし歯でもないのに歯が溶ける症状を酸蝕症と言います。
これは日々の生活習慣で発症してしまう病気で、歯周病、むし歯に次ぐ第三の歯科疾患として問題になっています。調査によると4人に一人が酸蝕歯になっていることに!酸性度の高い柑橘類や、お酢、炭酸飲料などを頻繁に取っている方はご注意ください。酸蝕症は若い世代にも増えています。原因は炭酸飲料水やスポーツドリンクなどの清涼飲料水の摂取量の増加です。

 

冷たい飲みものに歯がしみたり、歯の表面につやがない、歯にへこみがある、被せ物が取れやすいなどの症状がある方は検診をおすすめします。武田歯科医院では、細かく検診を行い、口内環境をより良くしていくアドバイスもさせていただきます。学生の方はまとまった休みを利用して、ぜひ検診にお越しください。成長期に口内環境を良くしておくことが、将来の歯の健康にもつながります。お気軽にご相談ください。

歯周病のはじまりをセルフチェック

歯磨きをしていると、歯ぐきから血が出てきたことはありませんか?
磨き残しがあると、細菌が増え歯ぐきに炎症が起こります。この炎症を歯肉炎と言い、症状が進むと歯槽膿漏となってしまいます。歯肉炎は大人だけでなく、最近はお子さまにも多く見られるようになりました。歯ブラシの際に、血が出ていなくても歯肉炎の可能性はあります。鏡でセルフチェックをしてみましょう。
・歯ぐきが丸く膨れている。
・歯ぐきが赤い
・歯の根元に、白いねばねばした歯垢がついている。
・歯ぐきから血が出る
歯肉炎は、早く治療をスタートすれば早く治すことができます。武田歯科医院では歯肉炎の治療を進めながら、磨き残しを防ぐ上手なフラッシング指導も行っています。健康な口腔内を維持するためにサポートしておりますので、お気軽にご連絡ください。

どうすればいい?ぐらつく乳歯【生え変わり適齢期】

子どもの歯が生え変わるのは、6歳前後と言われています。乳歯がぐらついて抜けるまでの期間は、ぐらつく歯が気持ち悪く、舌で触りがちになります。抜けた後も抜けたスペースを舌で触ってしまい、同じ個所を何度も舌で押す状態になってしまうので、同じ個所に強い力が加わり、歯並びに影響が出ることもあるので注意が必要です。

さて、このグラグラする乳歯ですが、乳歯には「生え変わり適齢期」というものがあります。
・前歯 6~9歳
・犬歯 9~12歳
・臼歯 10~12歳
乳歯がグラグラし、かつ適齢期であれば抜いても問題はありません。
ぐらついた歯は自分で抜くことも可能ですが、無理やり引っ張ると、歯ぐきを傷つけたり、歯の根が歯ぐきの中で折れて残ってしまうこともあります。
自然に抜けることが、痛みを伴わず出血も少なく済みますが、抜けるまである程度の期間がかかります。

歯科医で抜く方法が最も安全ですので、気になる方はご来院ください。武田歯科医院では、歯の抜歯だけでなく、むし歯や歯並びなどの検診も同時に行いますので、お気軽にご相談ください。

転んだ!ぶつけた!歯は大丈夫?

外で遊ぶには、とても気持ちのいい季節ですね。鬼ごっこやドッチボールなど、元気に外で遊ぶ子供たちですが、時にはケガをしてしまうことも。転んだりぶつけたりして、顎や歯に強い力がかかってしまった時は要注意です。血が出ていなくても歯の根や歯の周りの組織、乳歯や永久歯の芽にダメージが及んでいることがあります。
このような外から見えない部分へのダメージは、エックス線などを用いて専門家による検査が大切です。
また、歯の根の亀裂は時間が経つと明らかになってきたり、永久歯へのダメージなど時間が経つと見えてくるトラブルもあります。そのようなトラブルを見逃さないためにも、ケガをしてしまった時は、口腔外科への受診と経過観察がとても大切です。
ケガをされた際は、口腔外科の受診をお勧めします。過去にケガをしてご心配な方も、一度ご相談ください。

期間が長いことで影響が出てくる歯並びとは?

前回からの続きです。
歯並びが悪くなる原因としてあごの発育不良とお伝えしましたが、他にも考えられる原因があります。
・悪い癖や習慣
指しゃぶりや爪噛みにより一部の歯が一定の期間押され続けることで、少しずつ歯並びが悪くなります。悪い癖や習慣はその行為を治すことも大切ですが、お子さまの場合はなぜそのような行為をしてしまうのか、原因を見つけ取り除いてあげることも重要です。
・むし歯や歯周病の影響
歯が抜けスペースができてしまうと、空いたスペースの方へ歯が動きはじめます。また痛みを伴うと、噛むバランスが乱れるため歯並びに影響します。 
・遺伝
遺伝による影響は数パーセントと言われていますが、ご両親の骨格や筋肉は遺伝するため、ご両親と同じような癖から歯並びに影響することは否めません。受け口は遺伝の影響が大きいと言われています。
些細なことでも期間が長くなると歯並びに影響が出てきてしまいます。大きな影響が出る前に適切に対処し、しっかりと噛むことができる口腔内にしましょう。ご心配なことはお気軽にご相談ください。

歯並びが悪くなる原因は?

子どもの歯並びに悩んでいる親御さんや、ご自身の歯並びの悪さが気になる方は少なくないと思います。
歯並びが悪いと、歯磨きもむずかしくなることから、むし歯や歯周病など口腔トラブルも起きやすくなります。歯並びが悪くなってしまうのはなぜでしょうか?
大昔の人類には、歯並びの悪い人はほとんどいなかったというデータがあります。現代社会でも、昔ながらの暮らしをしている民族の歯並びはとても良いのだとか……。
現代人の食生活は柔らかい食べ物を食べることが多く、1回の食事で噛む回数が大幅に減っています。
噛む回数が減るとあご周りや唇、舌の筋力は弱り、あごの発育不良が起きてしまいます。口周りの筋力がしっかりとしていると、上顎骨は鼻がある方向に向かって前に成長しますが、あご発育不良が起きてしまうと、上顎骨が下方に成長し骨が縦長に変化します。その結果、顎が小さくなり、歯が生えそろうための十分なスペースが確保できずに重なるように生えて、歯並びが悪くなってしまうのです。

他にも考えられる「歯並びが悪くなる原因」は次回お伝えします。

詰め物、被せものが取れたらどうなる?

先月からの続きです。詰め物や被せ物が取れてしまったら、ケースなどに保管してできるだけ早くご来院ください。
そのまま放置していると場合によっては取り返しのつかない事態になる可能性もあります。
その主な事態は

  1. 虫歯が進行し、神経まで虫歯に侵されると強い痛みが出てくる。
  2. 神経のない歯は痛みを感じないため、むし歯の進行に気がつかず、歯を失う可能性がある。
  3. 歯と歯の間にすき間ができると、隣の歯が動き歯並びが変化してしまう。
  4. 上下の歯のかみ合わせのバランスが崩れることで、歯が飛び出し、治療が困難になる。

などです。むき出しになった内部の象牙質は、弱い酸でも溶けるのでむし歯のリスクが高くなります。
歯並びは上下左右の歯が隣り合い、かみ合うことで今の状態を保っています。
失ってしまっては二度と生えてくることはないので、今ある歯を大切にしましょう。

詰め物や被せもが外れる主な原因とは?

歯のトラブルの一つに治療した歯の詰め物や被せ物が取れてしまうことがあります。詰め物や被せ物は、一度入れたら二度と外れることがないわけではありませんが、外れてしまうのは何かしらの原因があります。今回はその主な原因をご紹介します。

  1. 虫歯になっている。
    詰め物、被せ物と歯のすき間に歯ブラシでとり切れないプラークが残り、その箇所に虫歯ができると外れやすくなります。
  2. 噛み合わせの変化
    年齢を重ねると私たちの身体はさまざまな原因で変化していきます。噛み合わせも同じで装着時はぴったりだった詰め物、被せ物がバランスが変わることで外れてしまうことがあります。
  3. 歯ぎしり・食いしばり
    歯ぎしりや食いしばりは詰め物、被せ物に強い力が加わるため、外れたり割れたり欠けたりすることがあります。
  4. 素材、接着剤の劣化
    素材や接着剤の劣化によって外れることもあります。
    歯科用の接着剤が開発されて30年以上が経ちました。接着剤も素材も日々進化し、一昔前と比べると現在のものは格段に良くなっていますので、ご安心ください。

過去に詰めた箇所は定期的な検診でチェックすると安心です。
外れたままにしておくと、かみ合わせや歯並び、むし歯が進行するなどの影響が出てきます。外れてしまった場合は詰め物、被せ物をケースなどに保管し、できるだけ早くお越しください。

 

味覚、食事を楽しむためには大切な感覚です。

色とりどりの食材がおいしい実りの秋がやってきましたね。食事は目で見て楽しみ、香りで食欲を増進させ、食感で多種多様な旨みを味わう。今回は食を味わうための味覚についてご紹介します。
味覚は味蕾(みらい)という場所で味を感じているのですが、口の奥や頬の内側にもあると言われ、口腔内のさまざまなところで味を感じています。
人間の味覚は5つあり、苦味>酸味>塩味>甘味 の順で感じるとされています。体を守るために、苦みや酸味の強いもなど、危険を感じる食べ物ほど敏感に感じるようになっているのです。子供が苦みや酸味のある食べ物が苦手なのは、生まれ持った本能というわけですね。
この味覚ですが、人によっては感じにくい方もいらっしゃいます。無理なダイエットや偏った食生活を続けると、亜鉛が不足し味覚を感じなくなります。亜鉛は牡蠣やアーモンド、納豆、チーズなどに入っていますので定期的に摂取しましょう。
総入れ歯がレジン床の樹脂の場合は、熱伝導が悪く熱さや冷たさを味わう感覚が鈍くなり、味覚に影響する場合があります。また、入れ歯がお口になじむまで違和感もあり、一時的に味覚に影響する場合があります。その様な場合はしっかりと噛むことができるよう、噛み合わせを調整しましょう。噛み合わせがしっかりとできると、本来に近い味覚を取り戻せることも少なくありません。気になる方はお気軽にご相談ください。
バランスの良い食事を心がけ、秋の食を楽しみましょう。